お食い初め膳のトリビア
「歯固めの石って、どこで手に入れるの?」
「お膳の色が男女で違うのって、なんで?」
などなど、今回はお食い初めのまつわるちょっとした豆知識などをご紹介します。
歯固めの石って、どこで手に入れるの?
ある意味、入手が一番面倒とも言われる歯固めの石。
基本的には近所の神社などで拾ってきたものを使います。
「近所に神社なんて無いよ」という場合には、河原とか道端などで拾ってくるのもアリかと思います。いずれにせよ、キレイに洗っておきましょう。
都心とかですと、そもそも小石すら落ちていないってこともあり得ます。
そうなるとちょっと面倒ですがホームセンターなどで買うか、歯固めの石も付いているお膳を購入してしまうのが手っ取り早いかもしれません。
ちなみに当店でレンタル頂いた場合、もちろん歯固めの石は付属しておりますのでご安心を!
歯固めの石ってどうやって使うの?
意外と知られていないお話。
というか、昔とは作法が変わってきているようです。
もともとは石をお箸でつまんで赤ちゃんの歯茎に優しく当ててあげて、丈夫な歯が生えてくることを願いしました。
しかし、万が一にでも石が滑り落ちて口の中に入ってしまったり、飲み込んでしまっては大変です。
なので、現在はお箸で石をチョンチョンとつついて、そのお箸を赤ちゃんの歯茎または唇に優しく当ててあげるだけで良い、と言われています。
もし、親御さんが「石を直接歯茎に当てるもの」と思われている場合、現在のやり方を提案してみるのもいいでしょう。
お膳の色が男女で違うのって、なんで?
お膳の色は男の子用が総朱(外側も内側も全て朱色)、女の子用が外黒内朱(外側が黒色で内側が朱色)です。
どちらかというと黒のほうが男の子っぽいイメージですが、なんででしょう?
これは男女平等が基本の現代においてはそぐわない話が基になっているのですが、古来からの行事ということで予めご理解ください。
まず、前提その1。男子のほうが女子よりも尊ばれるという風潮がありました。まあ、あまり良い言葉ではないですが、男尊女卑というやつですね。
前提その2。朱色のほうが尊い色であるという風潮。
この前提2つを組み合わせて『より尊重されるべき男子用は全て朱色。女子用には一部黒を使って差をつける』となったわけです。
まあ、このような由来なので「そういうことなら、うちは女の子だけど総朱にしよう」というのも、「由来は由来として、伝統行事なので色の決まりには従おう」というのもアリだと思います。
他に男女でお膳の違いってある?
あまり知られていませんが、もう一つ違いがあります。
それはお膳の高さ。
男の子用のほうが低く作られています。
なぜかというと、古来、男性は食事の時にあぐらをかき、女性は正座というのが常識でした。
あぐらのほうが基本的に目線が低くなるため、お膳の脚も低くしてお椀が手に取りやすいようになっているわけです。
お膳が昔の人の生活作法に根付き、使いやすくなるように工夫されていたことが分かる名残ですね。
まとめ
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
歯固めの石、お膳の色、細かくて面倒な気もします。
しかし、それだけ古くから伝わっている伝統行事だとも言えます。
我が子を祝う最初のイベント、ぜひ楽しんでやってみましょう!