【食器乱読】有田焼 平皿 TY Palace plate220
店主が集めた食器を無秩序に紹介していく食器乱読シリーズ。
第5回目は有田焼のプレートです。
個性~華やかなフォルムとマットな白~
白一色という非常にシンプルな造りながら、花びらを思わせるフォルムが華やかさを感じさせます。
釉薬がかかっていないため、表面はマットな感じ。
感触もザラザラとまではいかないのですがしっとりしていて、半紙を撫でているかのようなニュアンスがあります。
(写真で伝わるかな?)
色味はシンプル、形は華やか、触感は素朴と、様々な要素を兼ね備えた完成度の高い逸品です。
どう使う?
程よい深さがあるので、パスタや炒めものなどなどマルチに使えます。
釉薬がかかっていませんが、吸水性がないため、油や醤油が染み込むことはないです。
さらに、電子レンジ、食洗機、オーブンまでも使用OKという、大変機能的な造り。
こういった『良い感じのお皿』ってどこかしらに制約や使いにくさがあるので、それを上手く受け入れてあげないと日常用にはならないことが多いのですが、こちらはデザイン性と使いやすさを兼ね備えているので、ガシガシ使えてスタメンを任せられると思います。
使用例
ハンバーグ盛ってみました。
普通、ハンバーグみたいな茶色系のおかずってそれだけだと映えないので葉物や人参を添えたくなるんですが、このプレートであればそういった添え物が無くても十分引き立ててくれます。
むしろ、余計なものがないツートンカラーで肉々しさがアップ!
ルーツ
有田焼は佐賀県の有田を産地とする焼き物の総称です。
磁器の名産地として、かなり有名ですね。
写真は有田焼の神様を祀る陶山神社です。
作風を一言で表すのは難しいですが、藍色を中心とした精緻な絵付けがされていることが多いですね。
今回紹介したプレートは全く絵付けや柄がありませんので、新しい系統と言えるかもしれません。
ちなみに、1616/arita japanのコンセプトは下記の通り(公式サイトからの抜粋)
『有田焼の産地である佐賀県・有田は、1616年に陶祖、李参平によって日本で最初に陶磁器が作られたとされる場所。400年を経てもなお、色あせる事のない妥協の無いものづくりの精神は今日の有田を支える人達に受け継がれています。
2012年、豊富な経験と技術をもつ有田の人々と共に、デザイナー柳原照弘がクリエイティブディレクターとなり、今日までの有田の歴史と対話をしながら、物語をつなぐ新たな陶磁器ブランドを生み出しました。遥か昔の記憶を引き継ぐように名付けられた「1616 / arita japan」は、有田焼の伝統を踏襲しながらもこれまでの有田焼とは異なるデザインアプローチを試みています。シリーズごとに新たなデザイナーを迎えて発表される器が、日本の伝統に新たな解釈をもたらし、これからの未来に寄り添っていきます。』