【食器乱読】瀬戸焼 5寸浅鉢 イエロー

店主が集めたお気に入りの食器達を無秩序に紹介していく食器乱読シリーズ。
第21回目は黄色が鮮やかな瀬戸焼の五寸鉢です。
先日、瀬戸にて大量に仕入れてきたのでしばらく瀬戸焼が続きます。
個性~曇りなき黄色~

前回、前々回は瀬戸焼ならではの釉薬が光る逸品を紹介しました。
今回は一転して、黄色が鮮やかな浅鉢です。
焼き物というと堅苦しいイメージを持つ方も多いと思いますが、こんなかわいいお皿も作られてるんですよ。
普通、ここまで鮮やかな黄色となるとプラスチック製などが多く、陶磁器ではなかなかお目にかかれません。
表面の質感はしっとりとして艶は抑えめ。
その落ち着きが元気な色とのギャップとなって、味わい深い要素となっています。
どう使う?

黄色いお皿なんて使ったことないから難しいんじゃないの?
そう思われる方もいるかもしれませんが、心配ご無用。
意外とどんな色とでも相性が良いんです。
中でもオススメは茶色。
写真ではサンプルとして松ぼっくりを乗せてみましたが、どうです?
茶と黃が引き立てあって、両者をすごく鮮やかに見せてくれます。
美味しい食べ物ってだいたい茶色だったりしますよね、唐揚げとか。
そこらへんをあまり考えずにドンッと盛るだけで絵になってくれるという、実に頼りになるヤツです。
角煮を盛ってみた

実際に茶色系のおかず、ということで豚の角煮を盛ってみました。
ちなみにこの角煮は粗挽きのブラックペッパーを効かせています。
醤油の甘辛い味にピリッとした胡椒はとても良く合いますよ。
さて、本題に戻りましょう。
どうです?このハマり具合。
ただの白いうつわに肉だけ盛ったのではここまでキマってくれません。
彩りに煮卵や小松菜などを添えないと茶色で地味な感じになってしまいます。
しかし、これだけうつわが鮮やかな黄色だと肉とうつわだけで十分なんですね。
角煮定食にしてみた

ご飯としての盛り付け例です。
白と緑を足すためにカブと野沢菜の漬物を合わせてみました。
盛り付けの5色ルール(黃赤緑黒白)のうち、赤だけ使っていませんが美味しそうにまとまってると思います。
やはり影響力大きいのは黄色の瀬戸焼ですね。他はだいたい地味めな色なのに、このお皿によって一気に明るさが底上げされています。
ルーツ

愛知県の瀬戸は言わずとしれた焼き物の超名産地。
陶磁器製の食器のことを「せともの」って言ったりしますよね?
あれはこの瀬戸が語源なんです。一般名詞化されるくらい、古来から日本の食器を作り続けてきました。
大変長い歴史を持つ瀬戸焼には茶の湯向けの芸術性の高いものなど多数の作風がありますが、生活に根付いた日常使い用の器が多いようです。
特徴としては釉薬の使いこなしが多彩で、白/茶/緑/黒など実に様々な色を操ります。