ピンクとイエローに続く、瀬戸焼５寸鉢3兄弟の最後、ミントです。
ミントと言いつつ、青とも緑とも言えない、エメラルドグリーンほど鮮やかでもない不思議な色をしています。

ちょっとした骨董品的な雰囲気というか、前２つが鮮やかで分かりやすい色をしていたことを考えると、なんか異端児って感じですね。ふちが少しだけ歪んでいるところといい、風格があります。
渋い、でもかわいさもある、『しぶかわブルー』といったところでしょうか。

ベタなところではトマトなど、赤や黄色が鮮やかな緑黄色野菜など良いですね。
ビビッドな料理の色をさらにかっこよく見せてくれます。パプリカのマリネとかオススメ。

変わり種のオススメとしてはきゅうりの酢の物など、あえて青緑系の同系色を合わせてみてもいいと思います。
料理の鮮やかさを際立たせる使いかたももちろん良いんですが、器がせっかく『しぶかわ』なので、あえて料理とトーンをあわせるのも面白いですよ。気づく人は気づいてくれる、上級者向けの使いこなしです。
他にもしぶい色合いの料理、器だと食卓全体が沈んでしまうので、メインで映える料理がある時の引き立て役にするのが良いと思います。

愛知県の瀬戸は言わずとしれた焼き物の超名産地。
陶磁器製の食器のことを「せともの」って言ったりしますよね？
あれはこの瀬戸が語源なんです。一般名詞化されるくらい、古来から日本の食器を作り続けてきました。

大変長い歴史を持つ瀬戸焼には茶の湯向けの芸術性の高いものなど多数の作風がありますが、生活に根付いた日常使い用の器が多いようです。
特徴としては釉薬の使いこなしが多彩で、白/茶/緑/黒など実に様々な色を操ります。