fbpx

コンテンツ CONTENT

【食器乱読】瀬戸焼 木の葉豆鉢 黄釉

店主が集めたお気に入りの食器達を無秩序に紹介していく食器乱読シリーズ。
第20回目は前回との色違い、瀬戸焼から丸い形がかわいい豆鉢です。

個性~落ち葉を拾ってきて丸めたような可愛らしさ~

『木の葉』というだけあって、晩秋の落ち葉を拾ってきてそのまま丸めて器にしたかのようです。
うっすら描かれた葉脈と、網目状の模様がさらにリアリティを高めます。

こちらの黄釉はイチョウなどを思わせる明るい色調。
前回の飴釉のものと合わせると、まさに秋のような季節感を演出できます。

黄釉

黄釉は飴釉などと同じく釉薬の一種。
ともに同じ『鉄釉』に属し、釉薬の中に含まれる酸化鉄の割合次第で焼いた時の色合いが変化します。
少なければ黄釉、少し多ければ飴釉、多ければ黒釉といった具合です。

中でも瀬戸焼の黄釉は「黄瀬戸」と呼ばれる伝統技法となっています。

どう使う?

豆鉢というジャンル、容量は多くないので盛れるものは限られます。
梅干しなどの漬物を数個といった使い方がベストかと思います。

縁の高さはありますが、底の面積は広くはないので醤油皿などの使い方は微妙かも。
旅館などではそのように使われることも多いですが。

豆鉢や豆皿といった小さなお皿、普段使うには洗い物が増えてしまうのでめんどくさくて敬遠されがちなのですが、そこをこらえて使ってみると、すごく『おもてなし』感がでます。
例えば、いつもはタッパーのままドンとテーブルに出す漬物も、人数分の豆鉢に個別に出してあげると、なんかすごくちゃんとした風になります。

いつもそこまでするのは面倒な方も、お祝いの時などの奥の手として覚えておくといいですよ。

ルーツ

愛知県の瀬戸は言わずとしれた焼き物の超名産地。
陶磁器製の食器のことを「せともの」って言ったりしますよね?
あれはこの瀬戸が語源なんです。一般名詞化されるくらい、古来から日本の食器を作り続けてきました。

大変長い歴史を持つ瀬戸焼には茶の湯向けの芸術性の高いものなど多数の作風がありますが、生活に根付いた日常使い用の器が多いようです。
特徴としては釉薬の使いこなしが多彩で、白/茶/緑/黒など実に様々な色を操ります。

瀬戸焼振興協会

この食器をレンタルした場合はこちら!

瀬戸焼 木の葉豆鉢 黄釉