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【食器乱読】Kyutarou BLUE

【食器乱読】Kyutarou BLUE

今回はターコイズブルー×木製漆器という斬新きわまりないルックスが特徴のkyutarou blueをご紹介します。
さらに、店主の勝手な福井県紹介まで付いてきますので、どうぞごゆっくりしていってください。

About Kyutarou BLUE

kyutarou blue(キュウタロウブルー)は福井県鯖江市の漆器専門店『漆器久太郎』が手掛けるシリーズです。
大正12年(1923年)創業なので、もうすぐ創業100周年を迎える老舗。
その漆器店が満を持して製作するオジリナル漆器がkyutatou buleです。

まず、特徴は鮮やかな青色。南国の海のような、明るい青が印象的です。
陶磁器でも人気のトルコブルー(ターコイズブルー)に近い印象を受けます。
トルコブルーは老若男女問わず、お好きな方が多いんですよねー。

そして木目。
後でもご説明しますが、塗装は半透明なので、地の木目が透けて見えます。
これが斬新。
当たり前ですけど、陶磁器にもプラスチックにも木目はありませんからね。
鮮やかな色合と木目の調和を楽しめるのは木製だからこそです。

kyutarou blue 爽

これは漆器ですよ(漆器って何・・?)

さらに大きな特徴はこれが漆器であること。
『漆器って聞いたことはあるけど、なんのことか分かるような分からないような・・』
という方はこちらをご覧ください。

簡単に言うと、『漆(うるし)を塗った器』が漆器です。そのまんまですが。
そして、色々はしょりますが、このkyutarou blueはウレタン塗装による漆器となっています。

『漆(うるし)って言ったそばからウレタン塗装って何よ?』という方は、こちらをご覧ください。
(リンクばかりですいません。色々細かいんですよ、漆器って・・)

これも簡単に言いますと、天然の漆(うるし)は採取や加工に手間がかかり過ぎて高価になってしまうため、質感をほとんど変えず、作業しやすいように開発されたのがウレタン塗装です。

さきほどのリンク先にも書いておきましたが、ウレタン塗装と漆(うるし)塗りでは、質感はほぼ変わりません。店主のように漆器に関してある程度の知識がある人間でも、正確に見分けるのは至難なほどです。

ちなみに安全性に関しては当然、まったく問題ありません。食器専用塗料で食品衛生法にも合格しているものなので、安心してお使い頂けます。

青色の食器か・・。あれでしょ?青色って食欲を減退させる色なんでしょ?なんか使いこなすの難しそう・・
と思う方もいるかもしれません。

が、心配ご無用。
食器において青色は全く珍しい色ではありません。むしろ、当店でも数多く取り扱っているほど、人気の色です。

そもそも、和食の盛り付けにおけるセオリーとして『食卓に青黄赤黒白が揃っていると映える』とあるほど、青はむしろ映えのためには欠かせない色なんです。
まあ、しかし、アメリカのお菓子ばりに青色のケーキみたいにこれでもかと青色攻撃されるとさすがにやりすぎ感はあります。

うつわでワンポイント、差し色的に使ってあげると他の色も引き立て、食卓全体を華やかに見せてくれます。

うーん、とはいえ、本当に使ってみないと分からないぞ。
という方はぜひ、当店でレンタルしてみてください。
そう、食器は実際に使ってみないと本当のところは分かりません。

木が好きな人に特におすすめ!

『インテリアは木製が一番!』というこだわりをお持ちの方、多いと思います。
無垢材という単語を聞くだけでつい撫でたくなってしまったり、一枚板と言われるとテンション上がってしまったり。kyutarou blueはそんな方々に特に試していただきたい。

なぜかというと、青の塗装範囲が絶妙なんですよ。
一部商品を除いて、基本的に青色は主張しすぎないデザインになっています。
お皿にしても折敷(おしき)にしても、使用時に表にくるのは地の木目。
横から青がチラ見えするくらい。

これが良い。

うるさすぎないから、木目が美しいテーブルやインテリアなどにスッと馴染むんです。
でも、単なる木目オンリーではないので、良いアクセントになってくれる。

勝手に想像するに、この塗装範囲は職人さんデザイナーさんの葛藤があったことだろうと思います。
せっかく『青い漆器』をアピールするなら、全面に塗装を施して存在感を発揮したかったはず。
しかし、そうはしなかった。なぜなら食器はあくまで生活の中で使用するものの一つであって、単体を鑑賞して楽しむ芸術品ではない。
日常の中に溶け込ませるためには過度な装飾をしすぎてはいかんのだ、と。

そんなドラマがあったことだろうと勝手に思っています。
(ほんと一方的な妄想なので、信憑性はありませんよ)

というわけで木工製品を愛する人(もちろん、特にそうではない人にも)に手にとっていただきたいkyutarou blue。
ちなみに木目部分も無塗装ではなく、透明のウレタンコーディングがされているので水が染みることはありません。

福井県

店主は茨城県生まれ&育ち、都内などを経て現在は神奈川県住みということで根っからの関東圏民です。
なので、福井は特に縁やゆかりがないのですが、客観的に見て、影の薄い県ランキングで言えば島根や鳥取にも負けない、ある意味エリートだと思います。
「福井と言えば?」って言われて、瞬時に答えられる人ってそんなにいないんじゃないかな。むしろ、県の場所すらあやふやな人がほとんどなんじゃないかな。

そんな店主ですが、これまで2回ほど福井県を訪れたことがあります。
初回は学生の時、友人と「特に用がなかったら行かないような県に敢えて行こうぜ」という企画でお邪魔。
2回目は今年、友人の結婚式が福井であったので行ってきました。

まあねー、せっかくなので訪れる前にある程度の下調べはするんですが、これといったものは無いですよ。
定番としては、
・東尋坊
・(ソース)カツ丼
・恐竜
くらいですかね。

東尋坊

東尋坊は福井県の北端、日本海に切り立った断崖絶壁です。
最もベタな紹介としては、2時間サスペンスドラマで犯人が最後に追い詰められる場所として有名。
個人的には山崎豊子の『沈まぬ太陽』にて、登場人物の一人が最期に行き着くところとして印象深いです。

そんな暗いイメージも強いスポットですが、基本的には日本海のダイナミックな荒波と雄大なパノラマが楽しめる名勝です。

景色もさることながら、周辺のお土産物屋さんも風情たっぷり。
基本的には車を東尋坊近くの駐車場に停めて、片道10分ほどの参道を歩いて岬まで行くことになるんですが、この参道の両側には観光客向けの商店がぎっしりと並んでいます。

なんていうか、いい感じに野暮ったいんですよ。
「芸能人の誰々が来ました!」「テレビが来ました!」などの文句がデカデカとアピールされた土産物屋や、海鮮丼の食品サンプルがこれでもかと並んだ飲食店など、いい意味で洗練されていない。
「ああ、自分は今、観光地に来ているのだなあ」と静かに昂ります。

最近は観光地でもナチュラル志向というか、あえてゴテゴテとした装飾はせず、シンプルに控えめにファサードを作るお店が一般的になってきたように思います。

もちろん、それはそれで結構なんですが、東尋坊周辺の昔ながらの昭和レトロな観光地&お店も末永く残っていってほしいものです。

(ソース)カツ丼

僕としては『カツ丼』といえば、とんかつを醤油出汁でサッと煮て、卵でとじてご飯に乗せたもののことですが、福井県においてはまるで違います。
揚げたカツをソースにくぐらせたものをご飯に乗せた、こっちでいう『ソースカツ丼』的なものこそ、スタンダードな『カツ丼』。
しかも、千切りキャベツのようなつけ添えも無し。
ご飯にソース味のカツを乗せる、以上!
という、大変潔い料理です。

これがまた、美味いんですよ。
ソースはウスターソース寄りの、サラッとしていて酸味とスパイスが効いたタイプ。カツも薄めでサクッと噛み切れます。

カツをひと齧りして、ソースと肉の味が口の中に広がっている間にご飯を放り込んでモグモグ。
またカツを齧って、ご飯を食べてを繰り返し、たまにタクアンや味噌汁でリフレッシュ。それを繰り返しているといつの間にかごちそうさま。そんな、B級グルメのお手本のような料理です。

ちなみにこのカツ丼で有名なのが『ヨーロッパ軒』。
福井市を中心に数多くの店舗を擁するローカルチェーンです。
このお店で驚いたのは、とにかく地元の方々に愛されていること。

僕が訪れたのは開店間もない11時頃でしたが、すでに駐車場は満車に近く、12時前だというのに次から次へとご来店。
しかも、車は福井ナンバーばかり。

B級グルメといっても観光客向けに作られたもので、「むしろ地元民は知らんよ」なんて代物も数多くある中で、こちらのカツ丼はまさに地域密着で愛される逸品です。

福井の市街地であればお店は数多くあるので、ぜひお試しを!

恐竜などなど

他にも恐竜も有名です。
世界最大級と言われる恐竜博物館があるので、好きな方は楽しめるはず
(僕は恐竜に関してはいまいち、なので恐ろしく蛋白な説明ですいません)。

他にもチラリと触れた越前塗りや越前焼など伝統工芸品も数多くありますし、戦国時代好きの方には北ノ庄城址(福井駅のすぐ近く)などもあって、趣味がハマれば楽しめるポイントがいろいろありますよ。

kyutarou blueもお忘れなく!

というわけで食器の説明以上に余談が長くなるのはご愛嬌なお話もこのあたりにしておきます。

本題に戻りますが、そんな知る人ぞ知る秘境(言い過ぎ)の福井県で熟練の職人が手掛けたkyutarou blue、興味のある方はぜひ使ってみてください!

おすすめ ~KyutarouBLUE 爽 6点セット~

独特の個性と世界観を持つkyutarou blue。こういうものはまず、いくつかの商品をセットで使ってみることをおすすめします。

魅力を存分に味わえますし、手持ちの食器と組み合わせながら、相性の良いものや特に気に入ったものを購入するという方法もアリです。

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